持ち歩けるホワイトボードで有名なnu boardのユーザミーティングに参加してきた。
ネットで話題になっていたり、職場の人がnu boardを使っていたが、昨年のTokyo Art Book Feir(当時のレポートはこれ)で欧文印刷さんがnu boardや点字印刷を出展していて、その後色々とご縁があり、今回のユーザミーティングの情報をもらった。
▼欧文印刷の汲田さん 展示会でnu boardのことを聞くと色々なことを熱く話してくれる方
今回のユーザーミーティングのゲストスピーカー3名
・KIMINOTE(きみのて)制作プロジェクトについて ~選べることは、豊かなこと~
伊敷 政英さん(@cocktailzjp)
クラウドファンディングで弱視者が使いやすいようなノート、KIMINOTE(きみのて)ノートをクラウドファンディングで制作された
個人的には5年以上前に弱問研のお手伝いに行っていた時期があるので、結構関心度が高い。
世の中では視覚障害というのは全盲の人をイメージすることが多いらしく、弱視についての説明があった。
弱視の人がルーペや拡大読書機を使っているのはよく見かけるけれども、書見台は初めて知った。弱視の人が普通の机でノートを見るときには、背中を曲げて姿勢が悪くなるので、製図台のように机の角度を調整してノートや本を見やすくするための机らしい。
KIMINOTEノートを以前見せてもらったときには黒板のような色で罫線が引かれていた。
人によって見え方が違うので、色々な間隔で罫線を引いたサンプルを用意して実際にユーザに試してもらい、罫線の太さや色を決めたとのこと。
ノートを目に近づけるときに、角が当たることがあり、ノートの角を丸めるという工夫がされているのは障害をもっている当事者だからこそできる設計。
弱視の人によっては白い紙だとまぶしいので、黒い紙に白いペンで筆記するという人もいるらしい。欧文印刷の「消せる紙ブラック」とかも使えるのかな?とか思ったり。
・私が実践している手帳の使い方とおすすめ最新手帳
佐川 博樹さん(@gottender)
昨年横浜で友達にさそってもらった「手帳書き比べ総選挙」(偶然行ったときのblog)で話題になっていて、一緒に行った人が気に入っていた手帳の一つ「スライド手帳」を作った人。
佐川さん、バインダーの表紙や留め具を自作するほどこだわっていて、共感するところが結構ある。特に手帳を開いたときに折り目が平らになるというこだわりポイントに共感。
バインダーの表紙の材質は汚れが落ちやすいリサイクルレザーという素材らしい。
佐川さんの話では糸の中綴じがベスト。タワレコ手帳とか確かに開いたときに平らになる。
私がここ3年くらい毎年買っている東急ハンズのオリジナル手帳も平らになるので糸綴じかも。
手帳のリフィルとして欧文印刷の「消せる紙」を入れているという。
・仕事を効率化させる 私の文具の使い方
土橋 正さん web:文具で楽しいひととき
国際文具・紙製品展 ISOT(イソット)という展示会の事務局をやられていた方。
ISOTを知らなかったのだけれども、「ISOTを知っている方~」という質問が出たときに会場で手が上がったので業界では有名な展示会なのだと思う。
土橋さん色々な本を出している。
新しい本は↓こちら
今日の文具の話は、みんな思考をするときに、どこかで感じたことのある感覚を言葉で説明してもらった感じ。
・仕事の効率化とは→仕事に集中すること
余計なことは考えないような環境を整える。
例)執筆の時などは、横道にそれないように、MacのWordの全画面表示機能を利用している。
・単機能ペンを使うと良い
例)0.7mmシャープペンや鉛筆は発想向き。線の強弱が付けられる。
「書く→見て→考える」を繰り返すと客観視することができる。
万年筆は頭の考えるスピードに付いてこられる筆記具
・パソコンだと変換するときに思考が一瞬止まる
横書きの罫線があると思考が文字化しようと引っ張られる。無地のスケッチブックや1cmごとにドットの打ってある横長ノートを利用している。横長の理由はPCの画面が横長だから。
・朝一番に原稿執筆など重い仕事を入れる。
・アイディア出しのような前工程はアナログツールの方が得意。
・切り貼りのできるデジタルツールは後工程で活用。
土橋さんのデスクの写真が出ていたが、宣材写真のようにすっきりとしたデスクだった。
以前日経アソシエの手帳特集で見たような気がする時計付箋を使って自分のタスクを書いてみようという体験があり、時計付箋に自分のスケジュールを落とし込んでみると、以外と時間が無いことに気づく。
体に感覚としてなじんでいるアナログ時計でスケジュールを考えるというのは良いかも。
▼自分のスケジュールを書き出してみたらこんな感じになった(偶然来週の月曜日は予定が詰まっている)
最後には参加者で4種類のnu boardをかけてじゃんけん大会。
残念ながら負けてしまったので、以前から欲しかった縦型タイプの新書版nu boardを購入。
iPhoneの画面設計をしやすい、gramPad(グラムパッド)というものも売っていた。